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【簿記3級講座#07】小口現金【最速簿記】

簿記3級講義動画 第2章 現金・当座預金
学習内容
  • 小口現金とは
  • 小口現金の処理
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小口現金

小口現金とは

会社では、通常、経理部がお金の管理をしていますが、経理部以外の部署でお金が必要になることもあります。

例えば、営業部の社員が営業周りをするために電車代が必要になったり、事務で使う文房具を買うためもお金が必要になります。
このように、会社内ではあちこちの部署で何かと細々としたお金が必要になる場面がありますが、そのたびに経理部へ現金をもらいに行くのは面倒です。

そこで、日々生じる支払いに備えて、各部署にあらかじめ少額の現金を渡しておく場合があります。
この少額の現金のことを小口現金といいます。

また、経理部のように会社全体のお金を管理する人を会計係といい、各部署で小口現金を管理する人を小口現金係といいます。

会計係は、小口現金係から1週間や1ヶ月間といった一定期間に、小口現金を「何のためにいくら使ったのか」の報告を受け、使った分だけ小口現金を補給します。
このように、一定の小口現金を前渡ししておくシステムのことを、定額資金前渡制度(インプレスト・システム)といいます。

小口現金前渡時

小口現金は資産なので、増えたら借方減ったら貸方に記入します。

まずは小口現金を前渡ししたときの処理です。

【例2-13】を見てください。

【例2-13】
会計係が小口現金係に小口現金の前渡分として、小切手500円を振り出して渡した。

小口現金2-13

小口現金を前渡ししたときは、小口現金の増加として処理します。
小口現金は資産なので、増えたら借方に記入です。

今回小切手を振り出していますが、小切手を振り出すと当座預金が減るんでしたよね。
当座預金は資産なので、減ったら貸方に記入です。

小口現金係の支払時

結論からいうと、このときは何も処理しません。
仕訳なしです。

なぜかというと、仕訳を行うのは小口現金係ではなく、会計係が行うからです。

小口現金係は、一定期間に小口現金を「何のためにいくら使ったのか」の報告を会計係にして、報告を受けた会計係が仕訳を行います。

支払報告時

会計係が報告を受けたときの処理を確認しましょう。

【2-14】を見てください。

【2-14】
会計係は小口現金係より、電車代100円と切手代100円を小口現金で支払ったという報告を受けた。

この報告を受けた時点で仕訳をします。

電車代と切手代で100円ずつ小口現金を使っているので、小口現金を200円減らすとともに、旅費交通費と通信費を計上します。

小口現金2-14

小口現金は資産なので、減ったら貸方に記入です。

そして、旅費交通費と通信費は費用なので、増えたら借方に記入です。

小口現金補給時

次に、小口現金を補給したときの処理です。

定額資金前渡制度では、使った分だけ小口現金を補給します。

【例2-15】を見てください。

【例2-15】(【例2-14】のつづき)
会計係は小口現金係の支払報告に基づき、小切手200円を振り出して小口現金を補給した。

小口現金2-15

小口現金を補給することで小口現金が増えます。
小口現金は資産なので、増えたら借方に記入です

また、小切手を振り出すことで当座預金が減ります。
当座預金は資産なので、減ったら貸方に記入です。

支払報告と同時に補給した場合

小口現金係から支払の報告を受けた後に、ただちに小口現金を補給した場合は、支払報告時の仕訳と補給時の仕訳をまとめて行います

【例2-16】を見てください。

【例2-16】
会計係は小口現金係より、電車代100円と切手代100円を小口現金で支払ったという報告を受けたため、小切手200円を振り出して小口現金を補給した。

【例2-14】と【例2-15】を合体させた状況です。

処理についても、【例2-14】の仕訳と【例2-15】の仕訳を合体すればOKです。

合体するときに、【例2-14】の貸方の小口現金200円と【例2-15】の借方の小口現金200円を相殺します。

小口現金2-16

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